外資系企業へ転職は地獄？後悔しないために抑えておきたいポイント5選

外資系企業への転職は成功する人がいる一方で、外資系への転職を後悔する人もいます。

これから外資系企業へ転職を考えているけれど、大丈夫だろうかと不安な人に向けて、日系企業と外資系企業両方での勤務経験があり外資系企業でも長く働く筆者が、外資系企業への転職で後悔しないためのポイントを解説していきます。

外資系企業は地獄？転職を後悔している理由5選

外資系への転職の後悔理由①競争社会でレベルが高く成果が出せず給料が不安定

外資系企業はレベルが高い人が集まっており、競争社会で日々切磋琢磨しています。

自分が思ったほど成果が出せずに自信を失う人もいます。

また、外資系企業は成果主義で、成果を数字で評価します。

成果が賞与に直接または大きく関与しているので、成果を上げられなければ給料が低くなるでしょう。

高い給料に惹かれて転職したものの、思ったほど成果を出せず給料が上がらなかったり、年収が安定しないことを後悔する人もいます。

これは自分の実力をきちんと把握できていなかったことが原因です。

とはいえ、どれぐらい成果主義の会社かは入社前でもある程度情報を得ることが出来ますし、自分の実力は転職エージェントなどを使えば大きく外すことはないので、ある程度対策ができるでしょう。

外資系への転職の後悔理由②英語でのコミュニケーション

外資系では、本社は他国の社員とのやり取りは英語であることが一般的です。

英語力が足りず、円滑にコミュニケーションが取れず、挫折感を味わって転職を後悔する人がいます。

ある程度大手企業であれば普段英語を使う必要がないポジションも多くありますが、英語力が無いと出世できなかったり、一定以上のポジション以上に上がることが難しくなります。

これはポジションが上がると、本社の人へのレポートが発生したり、英語の会議に参加する必要が出てくるからです。

英語力のせいで自分が活躍できる場所が限られてしまうことで転職を後悔する人もいます。

加えて、英語力の問題以外にも、本社や外国人上司が日本特有のビジネス慣習に理解がなく、分かり合えないことも外資系ではよくあります。

そういった語学力以外のコミュニケーション齟齬やフラストレーションも外資系企業ではよくあることです。

本社と顧客の間に挟まれ、葛藤することになり、外資系への転職を後悔する場合があります。

英語力がないと出世できない場合もあります。

外資系への転職の後悔理由③組織文化の違い（個人主義や朝令暮改）

外資系企業は職責やKPIが明確に決まっており、個人主義で自分の範囲以外は手伝わないことがあります。

他の人が残業していても、自分の仕事が終わっていれば付き合いで残業したりする必要がなく、周りを気にせず退社できるのは気が楽でいいですが、日本企業で長く働いている人はそれに慣れるのに時間がかかるかもしれません。

また自分の仕事が終わらなくても手伝ってもらえなくて辛い思いをして外資系企業への転職を後悔する人もいるでしょう。

また、朝令暮改も外資系企業あるあるで、新しい指令やルールにどんどん適応していかなければいけないことに慣れない人もいるでしょう。

組織文化が日本企業とは異なるため、馴染めないと感じ、外資系企業への転職を後悔する人もいます。

外資系への転職の後悔理由④人間関係

日系企業は縦割り社会でストレスがたまることが多いですが、外資系企業は別の意味で厳しい環境があります。

上司が人事権をもっている為、上司からの評価が厳しかったり、上手くいかないと本当に辛いです。

また、外資系企業はドライで日本企業の様なゴマすりや社内政治から解放されると勘違いしている人もいますが、外資系企業は日本企業以上に根回しが必要ですし、社内政治が重要です。

上司が人事権を持っているので、上司にゴマをすりしっかりアピールするスキルも外資系企業で生き抜くのに必要なスキルです。

ドライな外資系企業で人間関係や社内政治の悩みから解放されると思っていたのに、日本企業以上に大変で外資系企業に転職したことを後悔している、という人はゼロではありません。

外資系への転職の後悔理由⑤本社との時差

多くの会社は本社と時差があります。

本社と会議があるポジションに就いた場合、日本時間の早朝や深夜に社内ミーティングがあることもしばしば。

また、本社の承認を取る場合にも、時差があって承認に時間がかかるのはよくあることです。

そういった本社とのやり取りが多い部署や立場に就いてしまうと、必然的に残業が多くなったり長時間労働の原因にもなってしまいます。

時間外労働・長時間労働が続くと、体力的に追い詰められ、精神的にもしんどくなります。

疲れが蓄積していき、外資系企業へ転職したことを後悔するようになるでしょう。

外資系企業が地獄な人の特徴

改めて、外資系企業に向いていない人の特徴について整理してみましょう。

外資系が地獄な人の特徴①競争が苦手な人

外資系企業は、成果主義が強く競争が激しい環境が一般的です。

そのため、競争を好まない、またはプレッシャーに弱い人にとっては、ストレスが溜まりやすい環境となります。

また、自己のスキルや能力を高め続ける必要があり、自己啓発に対する意欲や能力が求められます。

外資系が地獄な人の特徴②英語が苦手な人

外資系企業では、英語がビジネスの主要なコミュニケーションツールとなります。

そのため、英語が苦手な人は、コミュニケーションがスムーズに行えず、業務に支障をきたす可能性があります。

英語が不要なポジションも多くありますが、それでも社内のアナウンスは英語のメールが流れてきたり、社内問い合わせで英語が必要になる場面はあります。

また、将来出世しようと思った場合には一定以上の英語力が求められますし、日本に本社の偉い人が来た場合も英語が話せないとアピールできるチャンスが限られてしまいます。

外資系が地獄な人の特徴③自己アピールができない人

外資系企業では、自己の成果を上手くアピールすることが重要となります。

しっかりと成果を出すだけではなく、出した成果を上司や周りの人にきちんとアピールし正しく評価をしてもらう必要があるのです。

自分の価値や成果を適切に伝えることができないと、成果は無かったものとなり、評価されずに終わってしまいます。

自己アピール力に長けている人が多い外資系企業の中で、自己アピールが苦手だと、自己主張が強い人々の中に埋もれてしまうでしょう。

外資系が地獄な人の特徴④過去のやり方に囚われている人

外資系企業は、新しいアイデアや革新的な取り組みを歓迎する傾向があります。

また、変化に対応する柔軟性とスピードが求められます。

そのため、過去のやり方に囚われて新しいことに挑戦することをためらう人にとっては、適応するのが難しいかもしれません。

外資系企業に向いている人の特徴

次に外資系企業に向いている人の特徴を見てみましょう。

外資系に向く特徴①成果を出せる人・自己アピールが得意な人

外資系企業は成果主義が強く、自分の力で成果を出せるという自信がある人には向いています。

自分のスキルや能力を信じて、自己啓発に努め、自分の成果をしっかりと結果に結びつけることができる人は、外資系企業で成功する可能性が高いです。

また、自分の成果を上手くアピールすることが重要な外資系企業では、自己アピールが得意な人が活躍します。

自分の価値を適切に伝え、自己の存在をアピールすることで、評価を得やすくなります。

外資系に向く特徴②柔軟に変化できる人・変化や挑戦を楽しめる人

外資系企業は変化の速い環境であり、新しいことに挑戦することが求められます。

そのため、新しい状況や課題に対して柔軟に対応できる人、新しいスキルを学ぶことに抵抗がない人には向いています。

朝令暮改も多くあり、スピード感と柔軟性が求められることも多いです。

それらの変化に対して面白がったり新しい挑戦を楽しめる人は外資系企業に向いていると言えます。

外資系に向く特徴③仕事も育児も頑張りたい人（特に女性）

外資系企業はダイバーシティを重視し、性別に関係なく能力を発揮できる環境を提供しています。

女性だからという理由や子供がいる・育児中だからという理由で差別されたり制限されることはなく、同じように挑戦させてくれます。

また、多くの外資系企業では、育休後の復職や、育児・介護などのライフイベントに対応するための制度やサポートが整っています。

男性でも保育園のお迎えに間に合うように退社したり、自分で時間を調整しながら仕事ができる雰囲気の企業が多いでしょう（少なくとも日本企業よりは断然！ただし外資系企業でも会社によって差があります）

家庭や育児を抱えながら結果を求められるのは楽なことではありませんが、自分で仕事や時間をやりくりし、両立を図れるのはとてもいいです。

日本企業よりも女性管理職も多く、結婚や出産を経験したうえでキャリアも築いていくロールモデルもいたりして、将来のキャリアをイメージしやすい部分もあります。

そのため、仕事と家庭の両方を頑張りたいと考える女性にとっては、外資系企業は良い選択肢となります。

外資系企業の転職を後悔しない為のポイント5選

転職の目的を明確にしましょう。給与、キャリアアップ、国際的な経験など、自分の目指す方向性を明確にすることで、後悔を減らせます。

外資系転職を後悔しない為のポイント①転職の目的を明確にする

まず最初に、自分がなぜ転職を考えているのか、その目的を明確にすることが大切です。

目的が明確であればあるほど転職活動はスムーズに進みますし、自分が何を求めているのかを理解していれば適切な企業を見つけやすくなります。

転職の目的は人それぞれです。

・キャリアアップを図りたい
・グローバルな環境で働きたい
・より高い給与を得たい
・新しいスキルを学びたい

など、具体的な目標を設定しましょう。

そして、その目標が外資系企業で達成可能かどうかを考えることが重要です。

また、転職の目的や条件に優先順位をつけておくことも大切です。

転職活動をしていても、自分の理想に100％合致することはほぼありません。そんな中で企業を選び選考を進めることになります。

優先順位がはっきりしていないと、その時の雰囲気や流れで決めてしまったり、選択を間違える可能性が高まります。

自分の手元にカードが出揃う前に、自分の中の優先度をしっかり整理しておくことが重要です。

外資系転職を後悔しない為のポイント②業界や企業についてしっかり調べる

次に、転職先となる企業についてしっかりと調査することが必要です。

企業のビジョン、ミッション、文化、働き方、評判など、多角的に企業を理解することで、自分がその企業で働くイメージを持つことができますし、自分の価値観にフィットしそうか推測することが出来ます。

一口に外資系企業と言っても様々です。

例えば、日本法人が大きく日本企業と変わらない様な企業もあれば、本社がとても力を持っている企業もあります。

成果主義・個人主義が色濃い企業もあれば、日本企業に近い会社もありますし、少数精鋭でタフな働き方を求められるスタートアップの様な企業もあれば、比較的緩めな会社もあります。

働き方の自由度や成果へのプレッシャーの強さ、社風や雰囲気、英語力がどれぐらい求められるかなども確認しておくことで、実際に入った時のカルチャーショックや相性の不一致を和らげることが出来ます。

また、外資系企業はその国の文化や働き方が反映されていることが多いため、本社や上司がどの国かも調査しておくと良いでしょう。

例えば、アメリカの企業では結果主義が強い傾向があり、ヨーロッパの企業ではワークライフバランスを重視する文化があるなど、企業の国籍によって働き方や評価の仕方が異なることを理解しておくことが重要です。

行きたい企業にたまたま知人が働いていれば最高ですが、タイミングよく知人がいるとも限りません。

こういった企業の内情や業界での立ち位置などを知りたい場合は、転職エージェントをうまく活用するのが◎

転職エージェントは業界ごとに担当がついているのでその業界やその企業に詳しく、またわからない部分は代わりに企業に質問して情報を取ってきてもらうことが出来ます。

第三者であり転職のプロである転職エージェントの担当者にその企業のカルチャーにフィットしそうかのアドバイスを貰うのは、結構価値があるアドバイスですよ。

転職エージェントは無料で利用できるので、使わない手はありません。

外資系転職を後悔しない為のポイント③物事を主体的に考える

外資系企業では、主体的に考え行動する人が評価されます。

そのため、自分で考え、行動する力が求められます。

また、自分の意見をはっきりと述べ、議論することも重要です。

これは、外資系企業が多国籍のメンバーで構成されていることが多く、多様な意見や視点が求められるからです。

そのため、自分の意見を持ち、それを適切に表現する能力を身につけることが求められます。

転職活動においても「なんとなく良さそうだから」「エージェントの人に勧められたから」と他人任せにせず、自分で能動的に動くことを意識し、主体的に考え行動する習慣を身につけましょう。

外資系転職を後悔しない為のポイント④自分の能力を正しく把握する

自分が何ができるのか、どのようなスキルや経験を持っているのかを正しく把握することは外資系企業への転職でとても重要です。

自分がどのようなポジションに適しているのか、どのようなキャリアパスを歩むべきなのかを考えるベースになります。

また、外資系企業は結果で判断される場面も多いので、自分の実力以上のポジションについてしまうとボーナス（コミッション）が上がらなかったり上司から詰められてストレスを抱えてしまい、転職を後悔する人もいます。

一方、外資系企業は結果主義だからと尻込みして控えめな年収で転職をしてしまうと、周りよりも大変なのに給料が低くやる気があがらなくなってしまうのもよくありません。

自分の実力に見合う、または気持ち背伸びするぐらいのポジションに就くのがベストです。

そのためにも自分の実力を正しく理解するのが超重要なのです。

自分の実力がどんなものなのか、スキルや経験が通用するものなのかは、自分ではわかりにくいものです。

転職のプロである転職エージェントに相談をして、自分の実力がどれぐらいのものなのか、客観的に評価してもらうのが間違いがないでしょう。

外資系転職を後悔しない為のポイント⑤柔軟性を高める

外資系企業で働くためには、柔軟性を持つことが重要です。

外資系的な考え方ややり方は、日本企業での常識と全く異なることも多々あります。

これまでのやり方や自分の考え方、働き方に囚われず、新しい気持ちで自分を適応させていく力が求められます。

また、外資系は朝令暮改も臆さず、状況に合わせてどんどん判断してスピーディーに進めていくことを好む傾向にあります。

これまでと正反対に思える指令でも柔軟に対応することは大切です。

柔軟に物事をとらえて行動できるかは、自分のマインドセットや日々の訓練が大切です。

外資系企業へ転職を考えはじめた今から、意識的に身に着ける様に考え、行動し、習慣化していきましょう。

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まとめ：外資系企業に転職して後悔しないためにポイントを押さえて転職活動しよう

外資系企業は日本企業とは異なる部分も多く、また自分の実力を大きく上回るポジションに転職をして結果が出なかったりストレスや疲れで転職を後悔する人は一定数います。

しかし、自分の希望条件や実力を正しく把握し、社風や自分の実力に合う企業・ポジションを選べば、地獄を味わったり転職を後悔することは殆どなくなるでしょう。

外資系企業を特別視したり、自分なんかがやっていけるのだろうかと不安に思う人もみかけますが、外資系企業だろうと日本企業だろうと、自分に合う会社・ポジションを見つければ、楽しく仕事が出来ること間違いなしです。

ポイントを押さえて、後悔のない転職を掴み取ってください！