今は子育てしながら時短勤務をしているけど時短勤務期間が終わったら辞めるしかない?フルタイムで働くのは無理、どうしたらいいの?と悩んでいる方も多いでしょう。
私の周りでも時短勤務で働くママさんが多く、時短勤務期間後の働き方や子育てと仕事の両立はよく話題になります。
この記事では、時短勤務期間後子育てしながら正社員で働き続けるための対処法について、子育てをしながら正社員で働き続けているワーママの筆者が解説していきます。

時短勤務のルール
時短勤務とは
時短勤務とは、従業員が標準的な勤務時間よりも短い時間で働くことを指します。
この制度は、特に子育てや介護などの私的な理由でフルタイム勤務が難しい従業員を支援する目的で導入されています。
法律で定められた育児のための時短勤務は3歳になる前日まで
「育児・介護休業法」23条に育児のための時短勤務について定められた条文があります。
内容は「3歳未満の子を養育する従業員について、従業員が希望すれば利用できる短時間勤務
制度を設けなければならない」というもの。
時短勤務は女性だけでなく男性でも、3歳未満の子供を養育していれば取得することが可能です。
短時間勤務制度は、1日の所定労働時間を原則として6時間(5時間45分から6時間まで)を含むものとしなければなりません。
但し、労使協定により適用除外とされた従業員には適用されません。
適用除外は会社によって異なりますが、よくあるのは、その会社での雇用期間が1年に満たない従業員や1週間の所定労働日数が2日以下の従業員などが挙げられます。
3才~小学校入学は企業の努力義務
3才の誕生日の前日までは制度を作ることが法律で定められていますが、3才~小学校入学までは努力義務となっています。
努力義務なので、会社によって対応はまちまちです。
ほかに、「育児・介護休業法」24条には、努力義務ですが育児との両立支援措置についても取り上げられています。
内容としては、①フレックスタイム制度、②時差出勤の制度、③事業所内保育施設の設置・運営その他これに準ずる便宜の供与、のいずれかの措置を講ずるよう努めなければならない、というものです。
努力義務なのですべての会社にある訳ではないですが、コロナ渦以降は積極的に取り入れている会社は増えてきているでしょう。
時短勤務期間が終わってもフルタイム勤務に戻れない理由
時短勤務の期間が終了してもフルタイム勤務には戻れない、と考える理由について考えていきましょう。
時短からフルタイム勤務に戻れない理由①始業時間・お迎えに間に合わない
時短勤務期間が終わりフルタイム勤務に戻る場合、始業時間や子供のお迎えに関して大きな課題に直面する場合があります。
朝保育園に送ってから出勤すると始業時間に間に合わなかったり、学校や保育園の終了時間が早い場合、通常のフルタイム勤務では子供を迎えに行くことが物理的に不可能です。
このような状況では、信頼できる誰かに子供のお迎えを依頼するか、アフタースクールプログラムなどの代替手段を見つける必要がありますが、経済的負担が大きい場合やそこまでして働きたくないと思う場合、フルタイム勤務に戻ることは難しいでしょう。
時短からフルタイム勤務に戻れない理由②体力的に限界を感じる
時短勤務からフルタイム勤務に戻る際、体力的な限界を感じることがあります。
時短勤務では仕事と家庭のバランスを取りやすく、体力的な負担が軽減される傾向にあります。
しかし、フルタイム勤務に戻ると、その負担は急激に増加します。
長時間労働に加えて、通勤時間、家事、育児との両立を強いられることになり、これが体力的な疲労や健康問題を引き起こす可能性があります。
その結果、フルタイム勤務で仕事を続けることが難しくなることがあります。
時短からフルタイム勤務に戻れない理由③時間が無くて疲労とストレスが溜まる
フルタイム勤務に戻ると、家事や育児にかける時間が自然と減少します。
これにより、家庭内での役割や責任を果たすことが難しくなり、疲労とストレスが蓄積していきます。
また、日本社会ではどうしても男性が早く帰宅したり育児のゴールデンタイムに家事育児を手伝うのが難しい雰囲気があります。
そうなると、女性が家事育児を一手に担うことになり、負担が大きくなります。
朝から子供を保育園に送り出し、慌てて出勤。
フルタイムで定時ギリギリまで働いて、仕事が残っていても慌てて退社し保育園へお迎え。
子供を連れて帰宅し、ワンオペで子供の食事や風呂、寝かしつけまでやるのは大変です。
自分の時間が取れず疲れてしまったり、同じくフルタイムで働いている夫の協力や理解を得られず精神的に孤独を感じたり、毎日定時で帰ることで仕事の不完全燃焼が募りストレスが増大する原因となります。
また、仕事も家事も育児も中途半端になっているという後ろめたさがストレスになる場合もあります。
時短からフルタイム勤務に戻れない理由④子供にしっかり向きあいたい
親にとって子育ては非常に重要な期間であり、手のかかる時期は一瞬ですがそれをあとから取り戻すことはできません。
子育てに時間を割き、子供にしっかり向きあいたいと考える人もいるでしょう。
時短勤務を利用している間は、子供と過ごす時間を比較的容易に確保できますが、フルタイム勤務に戻るとその時間は大幅に減少します。
子供の成長過程での重要な瞬間を見逃したくない、また、子供の教育や情緒的なサポートに十分な時間を割きたいという気持ちは、フルタイム勤務への復帰を難しくする大きな理由の一つです。
時短勤務期間が終わる前にできること・やるべきこと
時短勤務期間が終わったら辞めるしかない・・・と思っているかもしれませんが、諦めるのはまだ早いです。
時短終了で辞める前にやるべきこと①時短勤務延長の打診をする
時短勤務期間が終わる前に、勤務時間の延長について上司や人事部門と相談してみましょう。
うちの会社はルールで決まっているし無理だと思わず、まずは相談をしてみるべきです。
この時、自身の業務成績やチームへの貢献、時短勤務を続けることでのメリットを具体的に示すことが効果的です。
また、他の従業員との公平性や業務の円滑な運営を損なわない提案を準備することが望ましいです。
自分だけ特別にOKをしてもらうよいうよりは、これから続くワーママ達に道を作る形で交渉できるといいですね。
とはいえ、仮に特例でOKを勝ち取った場合でも、それが実績となります。
その後のワーママも「交渉次第では取得できる」という道を作るという意味では十分価値のある実績になるでしょう。
こういった交渉を通じて、勤務形態の柔軟性を高め、長期的なキャリアパスを確保することができます。
時短終了で辞める前にやるべきこと②リモートワークなど柔軟な働き方が出来ないか打診する
時短勤務期間が終わる前に、リモートワークやフレックスタイム制度などより柔軟な働き方への移行を提案することも一つの手段です。
特に、コロナウイルス感染症の流行以降、多くの企業がテレワークを導入しており、その効果や可能性が見直されています。
リモートワークが出来れば、通勤時間が無くなる分、フルタイムで働いても送り迎えに間に合う人が多いでしょう。
またフレックスタイムを使い、出勤の日は少し早く退社し、その分リモートワークの日に長めに働いて帳尻を合わせる、という形でフルタイム勤務を実現している人もいます。
フル出勤の時短勤務より、リモートワークも組み合わせたフルタイムの方が意外と働きやすかったり負担が少ないことも。
柔軟な働き方を導入することで、仕事と家庭生活のバランスを改善することが期待できます。
時短終了で辞める前にやるべきこと③家電の導入や家事育児の外注を検討する
時短勤務からフルタイム勤務への移行をスムーズに行うためには、日々の家事や育児の負担を軽減することが重要です。
乾燥機付き洗濯機や食洗器、自動お掃除ロボットといった家電製品の導入や家事代行サービス、ベビーシッターの利用など家庭内の作業を効率化する方法を検討しましょう。
家事代行やベビーシッターの利用は心理的ハードルが高いかもしれませんが、一度使ってみると「こんなに楽になるの!?」「もっと早くから導入すればよかった」と思う人が多いです。
経済的負担はありますが、必要な時期は一時だけですので、思い切って使ってみましょう。
また、パートナーや家族との協力体制を再構築することも大切です。
これらの準備を行うことで、仕事と私生活の両立がしやすくなり、ストレスの軽減にも繋がります。
時短終了で辞める前にやるべきこと④キャリアについて考える
「フルタイム勤務は大変だし退職してパートや派遣で働こう、または専業主婦になろう」と考える人は多いでしょう。
自分の将来を考えた上でその道を選ぶのであれば全く問題ありませんが、何となく選ぶとあとで後悔する可能性が高いです。
将来子育てが落ち着いてきてまたキャリアに力を入れたいと思った時に難しかったり、子供の習い事や進路を経済的理由で諦めることになるのは本当にもったいないです。
時短勤務期間が終わる前に、自身のキャリアプランについてじっくりと考える時間を設けることが大切です。
今後のキャリアの方向性、仕事と私生活のバランス、子供の教育方針や資金計画など、長期的な視野で計画を立てることが重要です。
必要であれば、キャリアコンサルタントやメンターに相談することも有効な手段です。
自己啓発のための研修やセミナーへの参加も、キャリアアップのための良い機会になります。
時短終了で辞める前にやるべきこと⑤転職サービスに登録する
現在の職場環境や勤務形態が自身のライフスタイルやキャリアプランに合わないと感じたら、転職を検討するのも一つの選択肢です。
時短勤務期間が終わる前に転職サービスに登録し、市場の動向を把握することから始めましょう。
専門のエージェントからキャリア相談を受けることで、自身に合った職種や企業を見つけるサポートを受けることができます。
転職活動は時間がかかる場合があるため、早めの準備が重要です。
多くの企業では、転職後1年間は時短勤務が取得できない(適用除外)としていることが多いです。
その為、時短勤務期間が終われば、融通が利くパートや派遣に切り替えざるを得ないと思っている人が多いでしょう。
しかし、諦めるのはまだ早いです。
最近は正社員でも転職後すぐ時短勤務OKの求人やワーママに理解のある企業を紹介してくれる転職エージェントもあります。
転職後すぐ時短勤務OKの企業の場合、3歳を過ぎても時短勤務OKとしている企業が多く、また場合によっては年齢関係なく時短勤務OKの場合もあります。
時短勤務に寛容な企業ですので、ワーママにも理解がある企業であることが多いです。

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条件の良い企業は、保活同様すぐに埋まってしまいます。
希望に合う求人が出たらすぐに教えて貰える様、今からエージェントに情報登録を済ませ、希望を伝えておきましょう。
フルタイム求人ももちろんあります
まとめ:時短勤務終了で辞める必要はない!働きづつける道はある
フルタイム勤務で育児と仕事の両立は無理だ。時短勤務終了の時期で退職やパート・派遣に切り替えるしかない。と考えている人は諦めないでください。
最近は、働き方も柔軟になってきているので、働き続ける道はきっとあるはずです。
また、育児との両立は自分のキャリアや今の企業を見つめなおすいい機会にもなります。
もしも今の企業で自分が望む働き方が出来ないのであれば、思い切って転職も検討してみましょう。
思った以上に自分の希望の揃った会社に出会えるかもしれませんよ。